夕刊フジ特捜班「追跡」 より抜粋 〜風俗にハマるオンナたち(1)〜 出張ホストが“癒やし” ◇フツーの主婦やOLに“サプリメント”のように仕え 女性に性的なサービスをする出張ホストや性感マッサージといった風俗業者が急増するなか、『カリスマ出張ホスト』と呼ばれているのが秋津京介氏(40)だ。 月平均20人の女性からお金を貰い、“お相手”を務めている秋津氏。出張ホストになる前は、テレクラや伝言ダイヤルなど出会い系ビジネスをしており、「素人女性が(性的な)出会いを求めるニーズがあるのは分かっていた」と話す。 「試しに伝言ダイヤルで、お金を払えば『デートします』とメッセージを残したら、そこそこ反応があった。実際に会うと、女性たちは『見知らぬ男に会えば、相手に脅される心配がある。でも、最初からお金を払うプロなら、割り切れるし、安心』というんです」 そこで、秋津氏は平成12年、ネット上にHPを設け、出張ホストに転身。料金は100分のデート代が2万5000円。泊まりは5万円。ホテルや食事代も女性持ちで、秋津氏を自宅に呼んだり、旅行に同行させたりする女性もいるという。 利用者は普通の主婦やOL、会社経営者からホステスや風俗嬢…までと幅広く、「仕事や家庭、育児などの問題やストレスを抱えている人も多い」(秋津氏)。 カウンセラーのように利用する女性もいて、秋津氏のHPに寄せられた体験談には「」といった性的サービスの露骨な感想がある一方、「話ができて楽しかった」という声も少なくない。 「僕が悩みや問題を受け止める必要はなく、知人や友人にはできない話を聞いてあげるだけでいいと思っている。本当に好きなことしかしない。1日一緒にいても、Hなサービスは1度しかしないし…。それで色々なところに行き、おいしいものを食べ、好きなことを話している。時々、これでいいのかなと思うけど…」と余裕だが、顧客の評価は絶大のようだ。 昨夏から、7、8回利用したバツイチのキャリアウーマン、明日香(36)=仮名=は話す。 「離婚まで6年ほどセックスレスで、離婚後の3年も必死に働き、そんなこと(Hなど)必要ないとも思っていた。でも、ようやく生活も落ち着き、将来のことを考えたとき、自分が女性として機能するのか急に不安になったんです」 “機能確認”のため、秋津氏に仕事を依頼したわけだが、「想像以上に人肌のぬくもりに癒され、身体も気持ちも本当に乾いていたと気付いた」という。 明日香さんは「恋人や再婚相手を探す気はない」と話し、こうも打ち明ける。 「エステやマッサージ、病院と同じ感覚。イライラしてきたら予約して…。SEXだけが重要でなく、彼は私が買った時間は100%私のことだけ見ていてくれるプロ。話をしていると落ち着き、添い寝していると、普段寝れない私が知らぬ間にグッスリ寝ている。まるでサプリメントか睡眠薬のような感じです」 女性向け風俗が流行る背景について、秋津氏は「理由は個々に違うけど、30歳前後で処女の女性は、男が想像する以上に悩んでいる。潜在的なニーズはあったけど、女性を解放し、ストレスを発散させるところがなかった。それが、ネットなどで情報が広まり、女性がお金も持ったことで表面化してきただけ。僕は仕事をする度、自分が必要とされていることが実感でき、ありがたい」と話している。
女性が今、性風俗にハマり始めている。利用者には、フツーの主婦やOLも多いという。夫や上司も知らないオンナたちの実態に迫った。
(伊藤 猛) |
〜風俗にハマるオンナたち(2)〜 女性専門性感マッサージ ◇エステのテク駆使しマンゾク感与え 「男は5000円も出せば、すぐヌけるけど、なぜ、私たち(女性)だけ面白いところがなかったのかしら。どこか安心できるところがあったら行ってみたいと、前から思っていたわ」 大阪を拠点に活動する性感マッサージ師のTAKU氏(35)を利用する女性客の1人は話す。 この数年で急速に増えた女性向け風俗業者にあって、TAKU氏は平成10年から活動する業界のパイオニア的存在だ。 「最初は会社を辞めるきっかけだった」と笑うTAKU氏は以前、関西の中堅ゼネコンに勤務していた。 「体を壊し、先行きに不安も感じて転職を考えていた時、知り合いから出張エステをやらないかと誘われた」 当初は普通のエステだったが、女性がホテルや自宅に男を呼ぶことに抵抗もあり、「夫がそばにいてもいい?」という女性も少なくなかった。 「ある夫婦はカップル喫茶に遊びに行く発展的な人で、何度かエステをした後、旦那さんから『エステを受けた後、妻がエッチになる。私がOKを出すから、妻のアソコも触ってやってくれ』と頼まれた」 リクエストに応じ、奥さんを満足させると、「カップル喫茶で『こんなエッチなエステを受け、面白かった』と宣伝したようで、口コミで性感の依頼が増えた」。 平成10年から、ネット上のHPでも、性感マッサージのコースを宣伝し始めると、依頼のほとんどが性感コースになったという。 料金は150分+αで、2万円。「最初の90分はエステをして、女性の血行をグッと上げる。すると感じやすくなり、残り60分でする性感の効果が全然、違う」 客層は普通の主婦やOLが大半で、年齢は20代から40代後半まで。 TAKU氏は「例えば、イッたことがないといった悩みは身近な人にできないし、倦怠期の夫婦は奥さんが不満でも、今さら夫に『ああして、こうして』といえない。それに、アダルトビデオの影響で、男が女を乱暴に扱い、ガンガンやって勝手に終わっちゃうから、奥さんや恋人が取り残されている」と、利用者の置かれた状況を解説。 また、「レディースコミックやネットの影響で、探究心が強く、『自分がしているHと違った感覚があるのではないか』と思う人も少なくない。お金で割り切れば、自分が奉仕をしなくても済む。だから、恋人とラブラブだったり、相手に困らない美人も来る」。 業界は、指だけでなく、舌や下半身でサービスする性感師が大半だが、「僕はヤラずのTAKUと呼ばれている(笑)。求められて、断れば相手のプライドも傷つける。でも、僕はヤラなかったから、6年もやってこれたと思う」。 そのプロ根性は徹底している。前半のエステだけで汗だらけになるほど体力を使うため、「1日に受けられる仕事は1組だけ。依頼の2時間前には食事をとって体調を整える」。 さらに、「指をバイブのようにする」という“得意技”をやり過ぎたため、「昨年の春は手の筋を痛め、病院に通っていた」と打ち明ける。 TAKU氏の場合、カップルがマンネリの性生活に刺激を与える目的で呼んだり、男がそのテクを盗もうと女性を説得、“仕事”を依頼するケースも多いのだという。
(伊藤 猛) 夕刊フジ特捜班「追跡」 より抜粋 |